こんにちは。体癖はじめの一歩、講師の吉沢です。
「体癖こぼれ話」と題しまして、その時々の気づきをお話していきたいと思います。よろしければお付き合いください。
現在公開中の映画「ミッションインポッシブルーファイナルレコニング」は、前作「ミッションインポッシブルーデッドレコニング」の完結編で、これまでの作品の謎に言及し、意外な人物の再登場などシリーズ集大成と謳っており、話題になっています。
そんな今作にこれまでになくハマりにハマっておりまして、公開3週目で9回は鑑賞しています。内容にも触れてお話ししたいのですが、情報を入れずに観たい方は、この後のグレーの範囲を飛ばして読んでいただければと思います。
今回お話ししたいのはこのシーンです。
******〈内容に触れます〉******
第1作目は、アメリカ極秘諜報機関IMFのイーサン・ハントが内通者の罠にはまり、仲間を死なせてしまい、CIAからも裏切りを疑われ追われるものの、生き残った仲間と新たなチームを組み、黒幕を明らかにし、国家の損失も防ぐといった作品でした。
今作では1作目に登場した人物たちが物語に深みを出しています
また、今作品の素晴らしさはいくつもありますが、強調したいのが『信頼』というテーマをいつもに増して前面に出している点です。
「疑心暗鬼になり、憎みあうのではなく、互いを信じることでAI(今回の敵)の計算を超えた行動をとろう」ということがイーサンから繰り返し語られます。
物語の前半に、人物Aがイーサンを憎んでいるであろう過去が明らかになります。
Aは仲間を亡くした直後のイーサンに「俺はお前をよく知っている。IMFのマインドゲームもよく知っている」と述べた上で、「相棒は気の毒だった。まあ仲間を失うのは慣れてるだろう」と煽ります。
そんなことを言ったAが直面する象徴的な場面が出てきます。
時限爆弾のカウントダウンが進む中、イーサンたちを制圧し勢揃いさせた状況で、Aが「時間がありません。なぜさっさと避難しないんです」と聞くと、上司がこう言い放ちます。
「こいつ(イーサン)がここにいるからだ。私はこいつをよく知っている。こいつはな、大事な仲間の身に何かあるのが耐えられない質なんだ。(イーサン)君は決して愛する者たちを犠牲にすることなどできない。だから答えを待っているんだよ。」
これらの場面は、この作品の中だけでもミッションインポッシブルの歴史を思わせるシーンになっていました。
「信頼」というのは、相手の態度によらず、何か見返りを求めず、ただ相手の可能性を信じ続けるということです。アドラー心理学の入り口で、「信用」という取引の状態と対比して語られます。アドレリアン(アドラー心理学を生きると決めた人)は「信頼」を実践し続ける覚悟を持ちます。このシーンの、この映画の伝えたいことにハッとされた方も多いのではないでしょうか。
体癖について書こうと思ったのですが、そちらのほうがある種のネタバレのように思えますので控えます。が、ある体癖の感受性から出てくる言動としてみると、とてもしっくりくるので、ぜひ観察してみてください。
一つ言えるのは、この読み方には私の体癖が表れているということです。私から見ると、この映画はこういう世界に見えました。体癖ごとに、違う世界に生きているという事実が映画の見方でもよくわかると思います。
体癖論を体得していくと、自分以外の体癖の世界の見方も少しずつ分かってきて、世界の味わいも増しますのでどうぞ楽しんでください!
吹替版も、おすすめです。

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