次回は 12/14(土)心理学講座

相性の良さについて考えてみた | 体癖こぼれ話 #25

こんにちは。体癖はじめの一歩、講師の吉沢です。

「体癖こぼれ話」と題しまして、その時々の気づきをお話していきたいと思います。よろしければお付き合いください。


体癖を学び始めた方から、相性についての質問をよく頂きます。体癖論に相性があるのかを検討する前に、そもそも相性の良さとは何を指しているのでしょうか。

陰陽五行などで相性をみるのが元になっていると思いますが、一般化によって、茫漠と使用されるようになったようです。

どんなときに相性が良いと使うのでしょうか。

バーで出会った見知らぬ人から、「相性が良さそうだ」と言われたら、単に口説かれていると思うでしょうが、
初対面なのに話が弾んだとか、何だか気が許せそうだとか、緊張しなくて済むとか思えば、相性が良いと判断するでしょう。長期の関係性でもそれは援用できそうです。

「理解しやすそうだ」「理解し合えそうかも」と相性の良さを強く意識するのは対人関係の入口でしょう。

さて、体癖とは、生まれてから死ぬまで変わらない感受性のことです。

体癖論に当てはめてお互いが理解しやすそうな組み合わせを考えてみます。
一例ですが、『つい人の世話をしてしまう人』と『頼るのが得意な人』とは上手くいきそうです。
ほかにも『他人とは競い合ってこそ人生の目的が遂げられる』と思う者同士は理解しやすそうですし、『感情的にならずに理性的に世界を捉える』という者同士も分かり合えそうです。

体癖とは人間の生命そのものの輝きです。感受性の例として「その人の中心にある、人生で当たり前のように重きを置いている感覚」と説明します。
その感覚をどのように外界へ表現するのか、やり方は変えることが出来ます。その出力方法を他人は性格と認めるわけです。
ちなみに、恋愛感情を抱く体癖にはその個人のパターンがありますが、以前惹かれていたはずの好みの体癖も、決意を以て変化することがあります。

経験を経て成熟していく性格の変化も当然、体癖は包含しているわけです。

こうして考えていくと、相性の良さは、性格を前提としていますから、もとより変動しそうです。

人は全く理解不可能な対象に興味を抱くのは難しいですが、知らないものだけれど、もう少し頑張れば分かりそうな、分かり合えそうな時には興味を持ちます。
対人関係の始まりの頃に感じる相性の良さは、理解しやすそうな感触があって、興味関心を持ちやすい相手に感じるものと言えそうです。

ここで、始まりの頃と言ったのには、その先のつきあいにこそ対人関係の肝があるからです。

他人と分かり合いたい欲求は強烈ですから、似ているかも、分かるかもと思えば期待し、違うと思えば落胆する。そんな経験を少なからず経て、わかることがあります。

どんなことが分かるか思い浮かんだでしょうか。

対人関係の中で分かるのは、他人ではなく、自分のことです。あくまでも自分についての人間知が深まります。
すると、つきあいが継続する中で、相性の良さを実感するためには、自分にポイントがあるということがわかります。

人は相手によって繰り出す姿が変わります。そんなアドラー心理学の常識に則って言えるのは、
機嫌よくいられるとか、優しくいられるとか、好ましい自分でいられる相手のことを、相性が良いと呼ぶのです。

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吉沢リリー
名越康文先生の弟子。
気軽に体癖論を知りたい方へ向けた講座「体癖はじめの一歩」を始めました。映画や音楽、漫才、落語、漫画に小説、Vtuberなど、好きなものは多くて長い、九州生まれの喋る人。
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